’ゾンビ目’はハロウィンやテレビなどで人気ですが、現実ではイヤですよね。
目の下の
クマは
疲れている感じから
老けた印象まで、いろんなマイナスイメージを引き起こすため、よく相談をされる方が多いです。
原因は
3点ほどあって、それらの
美容対策と一緒に述べてみたいと思います:
1.
下瞼(まぶた)の
溝 解剖学的に’下瞼溝(かけんこう)とよばれる下まぶたにみられる半円を描きそうな凹みが年齢とともに深くなっていきます。深くなっていく’年輪’のようなもので、皮膚のたるみなどで強調されます。
光の当たり加減で目立つことがよくあり、よくある状況としては暗い部屋の中で頭上からあたるライトなどや、屋外でガラス窓に浮き出る下まぶたがうつるときなどにも強調されます。
簡単な処置法としては
ヒアルロン酸の注入が一般的です。
下瞼ヒアルロン酸注入前後
副作用・リスク:むくみは数日〜1週間あり、内出血みられる場合は1週間前後でひく
後で述べますが、タルミや脂肪が関わる場合は他の処置があすすめとなるときがあります。
2.
眼窩脂肪 ’眼窩’とよばれる眼球がすっぽり入る頭蓋骨の凹みの中に、眼球を取り巻く脂肪があり、これが眼窩脂肪とよばれ、年齢とともに皮膚のタルミなどで強調され、また脂肪が増殖することもあります。
下瞼脱脂術前 後
副作用・リスク:むくみは1週間前後、内出血みられる場合は2週間前後でひきます
対策法としては、
脱脂(脂肪除去)をまぶたの裏から行います。まぶたの裏の粘膜に穴をあけ、眼窩脂肪の一部の塊を引き出します。吸引ではありません。皮膚の切開跡はできません。
上述の下瞼溝の深さの問題が重なる場合、脱脂と一緒に下瞼溝への
脂肪の
移動を行うことがあります。
眼窩脂肪が逆に加齢で減少していて、皮膚の菲薄化で深部組織の血流などの色が目立ち、クマが強調される場合(日本人に少なく、西洋人にやや多い)は、
ヒアルロン酸注入が有効です。ヒアルロン酸で皮膚の厚さを出すことによりクマが目立たなくなります。
スキンタイトニングケアが効く場合もあります。
ピーリング、マイクロニードリングや
フラクショナルレーザーなどで皮膚のコラーゲン増生を刺激することにより皮膚の肥厚化をはかり、クマの色を和らげることができます。
下瞼スキンタイトニング前後
副作用・リスク:赤み・むくみは数時間〜数日、最低3回位の治療回数必要
3.
皮膚のタルミ 加齢により皮膚のタルミがはっきりすると、眼窩脂肪がさらに目立ちやすくなり、下瞼溝も深くみえてきます。まさに、3点セットの状況です。
対策としては迷わず、
下まぶたタルミとりの処置となります。
下瞼タルミ除去術前後
副作用・リスク:はれや内出血は1~2週間みられ, 傷跡の赤みが1~2か月続くためメークカバー必要
皮膚切開を行ったあと、脂肪の一部を取り除き、一部を下瞼溝へ移し、目のまわりにあり加齢でゆるんでいる眼輪筋の引き締めのため目尻で引き上げ、余分皮膚を切除ーこれが
ハムラ法とよばれ、長年よく利用されている方法です。簡単に皮膚だけを取り除くと効果はありません。
下瞼タルミ除去術
副作用・リスク:はれや内出血は1~2週間みられ, 傷跡の赤みが1~2か月続くためメークカバー必要
どうしても切開術を避けたい場合、上述の
ヒアルロン酸注入や
レーザー照射など試みることもあります。とくに皮膚のタルミだけあって、下瞼溝や脂肪に問題がない場合、レーザーピーリングやフラクショナルレーザー照射が効く場合があります。