アジアで言う鼻の整形とはだいたい、
隆鼻術、鼻を高くする方法ですが、
欧米においては、
低鼻術、又は細く整える
整鼻術、大きく高い鼻を低くスリムに整えることがメインです。
もちろん逆のケースもあります。
やり方としてはどちらの方法が
難しいか、と思ったことがないでしょうか。
実は、これは美容外科医にとって答えは明らかで、否定する者はいないでしょう。
大変なのは
低く、小さくする方です。
低い鼻の持ち主には朗報ですよね。
もちろん鼻がもともと整っている人の方がもっとラッキーでしょう、と思うかもしれません。
でも人間は不思議なもので、自分の鼻は完璧だと思う人はほとんどいなく、
微々たるズレでも、方法がいかに難しくても、それを希望する人が少なくないです。

ここで隆鼻術・低鼻術を説明しながらその処置法の難易度についても触れてみたいと思います。
まずは
隆鼻術から
難易度の低い順で(低鼻術は後半です):
1.
ヒアルロン酸注入法 注射するだけで鼻が高くできる。
正に単純明快な方法です。
これがプチ隆鼻術の代表格でもあります。

最近、ヒアルロン酸一つとっても、何種類のブランドもあり、
その中でも元祖ブランドの
レスチレンと
ジュビダームが有名ですね。


ヒアルロン酸注入前後
普通の注射で使う鋭い針を使用すると、血管が詰まり、組織ダメージを起こすことがあります。
最近、後述の糸によるが安全のためよくおすすめします。
ヒアルロン酸注入になれていて、どうしても注入したい場合は、
先が尖っていない
カニューラ(鈍針)の使用が良いでしょう。

カニューラ
2.
Y-ko糸プチ隆鼻 最近のプチ隆鼻術の主役です。
糸リフトなどに使われる吸収糸が鼻を高くできることが分かり、
ある程度の硬さがある固形の素材で、簡単な針穴で挿入でき、
しかも血管に刺さらない方法として出てきたのがこの糸による方法です。
鼻背用Y-ko糸
糸リフトなどに使われる
吸収糸が鼻を高くできることが分かり、固形でスパイラル状に並ぶ細かい突起により、鼻の付け根(鼻根部)から鼻背にかけてヒアルロン酸などのジェル剤よりも隆起させる固定力と保持力が見られます。

鼻背Y-ko前 鼻背Y-ko後
部分的に挿入することもでき、ハンプ(鼻骨隆起)を修正することもできます。

部分的Y-ko 前後
注入剤と違って、鼻先にも有用です。
鼻先用Y-ko
鼻先がリフトされ、細さが出ることでダンゴ鼻が解消できるのがこのY-ko糸です。
鼻先Y-ko 前後
ダウンタイム(回復期間)がほとんどなくヒアルロン酸などの注入剤のような手軽さででき、ヒアルロン酸よりは長持ちです。
安心な
吸収糸でできているため半年内で糸が吸収されますが、コラーゲン再生が刺激されることにより効果がある程度持続すると言われています。
1-2年ほどの効果持続となります。

ハンプ(鼻骨隆起)などで相対的に下がってダンゴ鼻っぽくみえる鼻先に使用すると、鼻先が上がりきれいなスラリ鼻に見せることもできます。

鼻先Y-ko 前後
具体的な方法としては、既製品の
カニューラ針(鈍針)と糸のセットで直接鼻先に数本を鼻橋(鼻先と人中をつなぐ部分)に直接挿入し、鼻先の針穴でつります。もちろんヒアルロン酸注入と同様、局部麻酔下で,数分ほどで完了です。
3.
シリコンプロテーゼ法 シリコンプロテーゼ(シリコンインプラント)を挿入することで鼻に
高さを出し、
スジを細く整える方法です。

鼻用シリコンプロテーゼ
これは50年以上前から行われている方法ですが、
なぜ今でもまだ行われているのか、それは、これに代わるものがあまりなく、
それなりの利点が欠点を上回るからではないでしょうか。


シリコンプロテーゼ前後
3番目に簡単で2番目に難しいとして書きましたが、
手術でもそんなに難しいものでなく、20分もあれば出来上がります。
鼻腔内切開でできます。


L字とI字型
鼻先までの
L字型と鼻背部のみの
I字型があり、
シリコンの挿入部分に気を付けないといけないところがあります。
鼻骨直上、骨膜下に深く固定しないと、
のちにぐらぐら動く皮下腫瘍のような感触になることがよくあります。
また、もう一つの注意点として、
欲張って
大きいプロテーゼを入れないことです。
とくに鼻先はプロテーゼに弱く、皮膚に露出してしまうことがあります。
無理のない適度の大きさを入れることで、
半永久的に長く置くことができるわけです。
鼻先までの
L字型と鼻背部のみの
I字型があり、
シリコンの挿入部分に気を付けないといけないところがあります。
鼻骨直上、骨膜下に深く固定しないと、
のちにぐらぐら動く皮下腫瘍のような感触になることがよくあります。
また、もう一つの注意点として、
欲張って
大きいプロテーゼを入れないことです。
とくに鼻先はプロテーゼに弱く、皮膚に露出してしまうことがあります。
無理のない適度の大きさを入れることで、
半永久的に長く置くことができるわけです。