真夏の紫外線に悪化させられる前にやっておきたいケアです。
一言で言うと、
最新美白機器と
最新美白剤の混合療法、となります。
美白剤のみの方法で行うと時間がかかり月単位で済めばよいのですが、年単位で経過をみないといけない場合もあります。
とくに
5年や
10年以上放置した
色素斑(シミ、あざなど)などは、皮膚の
深い層(真皮)にまでメラニン色素が波及し、治療に時間がかかり、総合的な混合療法が必要です。
美白機器だけだと
即効性はありますが、
強さに皮膚が負けることがあり、再色素沈着などの一時的な副反応が見られることもあり、やはり
美白剤の助けが必要となるわけです。。
また、色素斑によっては
美白剤のみしか効かない場合もあります。
総合的ケアである
美白コースで行われる
治療メニューを下記の通りです:
1. 白玉点滴 |
2回 |
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2.イオン超音波導入 |
6回 |
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3.ケミカルピーリング |
6回 |
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4.美白剤 |
トラネキサム酸3か月分 |
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ビタミンC3か月分 |
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ビタミンE3か月分 |
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高浸透性ビタC&Eローション3本 |
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トレチノイン酸 2本 |
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ハイドロキノン 2本 |
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ハイドロキノンUV 2本 |
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ルミキシル 2本 |
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5.レーザー照射 |
ピコトーニング 4回 |
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ピコフラクショナル1回 |
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ズームスポット照射数回 |
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ホクロ・血管用数回 |
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下記にその
詳細を述べていきたいと思います。
1.
美白点滴 グルタチオンを使った美白点滴は今、世界中で有名です。
日本では
白玉点滴として名が知られ、セレブの間で人気の
ボディー美白として愛用されていて、
美白以外にも、
肝機能改善・肝保護作用などの効果も期待できます。
いわゆる
デトックス効果(解毒効果)を高める性質のある治療となっています。
グルタチオンとはグルタミン酸、システイン、そしてグリシリンというアミノ酸からなるペプチドで、
高い抗酸化作用を持ち、
紫外線のダメージを予防または治療してくれる力があります。
美白イメージ
一回約30分、週1回で、6回くらいまでがおすすめです。
さらに美白効果や疲労回復を促進させたい場合、
ビタミンCの混合や、
体を元気にするアリナミンの混合点滴も可能です。
2.
イオン導入・超音波導入 イオン・超音波導入マッサージで美白ケアを仕上げることがよくあり、お肌の状態をさらに効果的に整えます。
イオン超音波導入機器
イオン導入とは電気のプラス・マイナスを利用してビタミンCとEの有効成分を効率的かつ効果的に肌の奥まで浸透させるマッサージです。
コラーゲン生成・
メラニン抑制・
皮脂コントロールなどの働きが活発になり、健康な肌状態を取り戻します。
イオン導入図解
超音波導入とは1秒間に300回もの振動を肌に与えることで、肌の奥深くから活性化させるマッサージです。
皮膚のターンオーバー(入れ替え)の正常化、
コラーゲン生成・メラニン抑制・皮脂コントロールの働きが活発になりハリのある肌を取り戻します。
超音波導入図解
4.ケミカルピーリング ケミカルピーリングとは弱い酸で皮膚の最上層にある角質層を溶かし剥がすことで、毛穴の掃除や皮膚の引き締め効果以外に、美白を助長する効果が期待できます。
皮膚のターンオーバー(入れ替え)
角質をピーリングすることにより、美白機器の効果が出しやすいという点もひとつですが、もう一つ大事なのは、表皮細胞のターンオーバー(入れ替え)を顔だと普通1か月以上かかるところ2週間に短縮させることができることで表皮内のメラニン色素も表面に浮き出るため美白剤の効能が発揮されやすくなります。
ピーリング剤には次のようなタイプがよく使われます。
グリコール酸は院内でよく使用されるピリング剤で、AHAやフルーツ酸などとよばれることがあります。
顔全体という広範に使われるため、効きすぎてただれることもあるため、ホームケアには向かない薬剤です。
トレチノイン酸態は自分で使うピーリング剤となっていて、ほとんど部分的に使用されることが多いです。レーザーなどの美白機器が使えない肝斑に活躍する美白補助剤です。
肝斑美白コース前 肝斑美白コース後
4.
美白剤療法 レーザーなどの美白機器は来院しての治療となりますが、
美白剤治療は自分で行う
ホームケアです。
外用剤として従来よく使われる
ハイドロきノンを
5%から高濃度の
10%まで使用し、ハイドロキノンが合わない場合、
トラネキサム酸クリームや
コウジ酸クリームが代用として使います。
最新の美白剤でハイドロキノンより効果的で副作用が少ない最新美白クリームである
ルミキシルもおいてあります。
また、肌全体のトーンを
明るく均一にし、保湿も期待できる
高濃度で
高浸透度の
ビタミンCと
Eの
ローションも併用します。
内用剤として使うのは
トラネキサム酸、
ビタミンCと
Eです。
トラネキサム酸はメラニン色素を抑える働きがあるほか、肌の赤みにも効果があります。
そして
ビタミンCの
メラニン抑制効果と
ビタミンEの
アンチエージング効果は有名ですね。
外からと中からの本格的美白化を目指します。
美白コース前 美白コース後
美白剤は主に美白機器でとれない
細かい色素斑だったり、機器の副反応などを和らげる役目です。
そして
美白剤が
なくてはならない治療を必要とするのは
肝斑ですね。
肝斑美白コース前 肝斑美白コース後
肝斑はもう今ではみんなに馴染みのあるシミの名前ですが、実は
レーザーやその他の美白機器が効かないどころか、
悪化させる場合があります。
肝斑用レーザーが一時期はやし立てられたときがありましたが、やはりうまくいかず、自然消退しました。
美白剤を先述のピリング剤と一緒に使用することによりその相乗効果が得られます。
5.
レーザー治療 広く作用でき、かつ部分的にも強力なパワーを発揮できるレーザーといえば
ピコシュアレーザーとなります。最新技術の
ピコレーザーの代表機種です。
昔ながらの
Qスイッチレーザーと違って1000倍速いスピードでレーザー発振できるのが
ピコレーザーです。熱で焼くというイメージのQスイッチレーザーに比べて。
ピコシュアレーザーはその強さによりいわゆる衝撃波でメラニンの塊を破砕し、
美白治療を行っていきます。
部分的にシミを治療でき、Qスイッチレーザーのような大きいかさぶたあまり
できず、洗顔・メークなどはすぐできます。
また光のように
全体的に照射可能で、しかも
光よりも効果はあります。
もう一つの利点としては、熱でもって治療が行われないのでヤケドがほとんどなく
その分
ダウンタイムなしで色素異常の対処ができるわけです。
赤みが出ても数時間くらいで落ち着いてきます。
シミ、
そばかす、
アザ、そして
ADM(後天性真皮メラノサイトシス)
などのメラニン色素斑などによく使われ、
ピコシュアレーザー照射前後
肝斑にもピコレーザーは有効です。
ただ、やり過ぎると悪化する可能性があり、美白剤で様子をみながら治療します。
肝斑ピコシュア照射後
タトゥー除去や
フラクショナルレーザーとしてタルミケアにも使えます。
次によく使うものが
蒸散レーザーです。
蒸散とは高いエネルギーでもって皮膚などの組織中の水分を
瞬時に蒸発させることにより
組織を気化させ飛ばすことをいい、この方法で皮膚の異常な隆起や色素斑を治療できるレーザーを
蒸散レーザーといい、代表的なのが
エルビウムレーザーと
CO₂(炭酸ガス)レーザーです。
ホクロ蒸散前 ホクロ蒸散後
主に
ホクロ、
角化症(イボ)、そして
アクロコルドン(繊維腫)・汗管腫・稗粒種・脂腺増殖腫などの良性腫瘍です。
首アクロコルドン蒸散前 蒸散後
血管異常用レーザーもよく使います。
血管用レーザー前 血管用レーザー後
赤ら顔や裸眼でも
見える血管の異常拡大は
血管用レーザーによる処置を行います。
ピコレーザー治療はダウンタイムほとんどなく通常経過しますが、
過敏な肌などは色素沈着が現れることもあります。
その他のレーザーもダウンタイムがあるときもあります。
副作用が出た場合、先述の美白剤などが必要となります。
以上が美白ケアの総合的トリートメントの一つ一つの説明でした。
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